立教大学ジェンダーフォーラム 2016年度公開講演会「落語を通して考えるジェンダー」
INFORMATION
大学卒業後に落語界の門をたたくも、江戸時代初期から続く落語界は男性の世界であり、当初は女性の落語家は前例がないということから入門を断られた。しかし、粘り強く交渉するなかで、1984年に古今亭圓菊氏に入門が許されて、修行を開始することになった。師匠方からの厳しさはもちろんのこと、女将さんたちの「女はこうあるべき」というジェンダー観にも悩まされたという。二ツ目時代の1988年に、漫才師や講談師、手品師の友人たちと「撫子倶楽部」を結成。各分野を横断した女性の芸人の会として世間で注目を集める。女性の芸人が途中でやめてしまうことが多いのは、それぞれの世界で孤立しているからであり、横のつながりを持てば励みにもなるとの思いでの結成だった。1993年には女性初の真打に昇進し、「古今亭菊千代」を襲名することになった。本講演では、このように落語家になる過程で講師が出会ったジェンダー問題について具体的に話していただくことで、お互いの立場や違いを認め合いながら生きられるジェンダーフリーな社会を形成していくための手がかりを共に考えていく場としたい。なお、全体の構成としては、人権?ジェンダーに関する講演に加えて、講師が手がけてきた手話落語などの落語も実践してもらう。
落語家
古今亭 菊千代 氏
1984年に古今亭圓菊門下に27歳で入門。同年10月古今亭菊乃を名乗り前座修行。1988年9月に二つ目。1993年3月に三遊亭歌る多とともに、落語四百年の歴史の中で、初の女真打に昇進。菊千代を名乗る。寄席やホール、各落語会の出演のほか、手話と一緒に楽しむ落語、朝鮮?韓国語での落語、新作、自作品、エッセイ、また南米など海外の日系の方々の前でも多数口演。「落語会楽屋話?男女共同参画?人権?平和?矯正?手話活動」などをテーマに各地を奔走中。
詳細情報
名称
対象者
※入場無料、申込不要